「四則演算」で画期的なアイデアを生み出す

仕事術

どのような職種でもアイデアを考える機会はあります。アイデアの種類は「経営」「事業」「サービス・商品」「営業」「オフィス環境」など多岐にわたります。

そして、誰にでも「アイデア」が出せなくて、行き詰まった経験はあるのではないでしょうか?

私は勤務先でアイデアを自身で考えたり、部下たちにアイデアを出してもらうことを仕事にしています。そんな私が実際に使っている方法をご紹介します。

アイデアを出す方法はたくさんありますが、この記事では「四則演算(加減乗除)」を使うことで、アイデアを生み出す方法について解説していきます。

四則演算でアイデアを出すとはどういうことか?

四則演算(加減乗除)とは、小学生で習う「足し算」「引き算」「掛け算」「割り算」のことですが、これをアイデアを出すのに利用します。この手法の正式名称があるかどうかわかりませんが、四則演算アイデア法とでも名付けましょう。

具体的な事例を先に見ていただいた方が理解が進むので、カップヌードルを例に説明します。

カップヌードルの四則演算アイデア法

まずは、以下の表を見てください。

足し算カップヌードルビッグ
カップヌードル ビッグ 謎肉祭
引き算カップヌードルミニ
カップヌードルソフトオフ
掛け算カップヌードルカレー
カップヌードルシーフード
割り算カップヌードルリフィル
カップヌードル麺抜き

なんとなくご理解いただけたのではないかと思いますが、それぞれについて説明をしていきます。

カップヌードル(足し算)

カップヌードルビッグやカップヌードルビッグは足し算で生み出された商品です。

元々の商品の要素である「麺」や「謎肉」の量を増やすことによって実現しています。

通常のカップヌードルでは物足りない食べ盛りの若者などに刺さる商品に生まれ変わります。

カップヌードル(引き算)

カップヌードルミニやカップヌードルソフトオフは引き算で生み出された商品です。

元々の商品の要素である「麺」や「塩分」の量を減らすことによって実現しています。

ダイエットを考えている人や健康志向の人はカップヌードルに手が伸びづらい状態でしたが、そういった人たちの心の隙間を狙った商品に生まれ変わります。

カップヌードル(掛け算)

カップヌードルカレーやカップヌードルシーフードは掛け算で生み出された商品です。

元々の商品に新たに「カレー」や「シーフード」という要素を掛け合わせることによって実現しています。

カップヌードルの味に飽きた人に刺さる商品に生まれ変わることで、食べてもらえる頻度を高めることが可能になります。

カップヌードル(割り算)

カップヌードルリフィルやカップヌードル麺抜き(そんな商品ないですが、麺なしどん兵衛はあります)は割り算で生み出された商品です。

元々の商品の要素である「容器」や「麺」という要素を取り除くことによって実現しています。

環境にやさしいエコなイメージを与えることができたり、飲んだ後に〆のラーメンを食べたいけどカロリーがっていう人に刺さる商品に生まれ変わります。

四則演算アイデア法をうまく使いこなす方法

すでにある要素を増やしたり、減らしたり、掛け合わせたり、取り除いたりするためには要素分解する必要があります。このブログでは何度も出てきていますが、ロジックツリー を用いて整理しましょう。

例えば、カップヌードルは以下のように要素分解することができます。

  • 中身
      • 原料
      • 形状(太さ、長さ)
    • スープ
      • 調味料
        • 食塩
        • エキス(チキン・ポーク)
        • しょうゆ
    • 具材
      • 謎肉
      • ネギ
  • 外身
    • 容器
      • 材質
      • デザイン
    • 包装
      • フィルム

このように分解することで、新たなアイデアを生み出すベースができます。

例えば、カップヌードル 極太麺(足し算)、カップヌードル オイルカット(引き算)、カップヌードル ピザ味(割り算→掛け算)、カップヌードル 麺のみ(割り算)など。

まあ、私が考えたこれらの商品が市場に受け入れられるかどうかはわかりませんが、1分もかからずに4案出せました。

ちなみに掛け算を使いこなすためには、掛け合わせるための要素の引き出しを持っている必要があります(ピザ味はあれですが 笑)。そのためには情報に多く触れることが大事です。

例えば、テクノロジー分野においては、2000年代はインターネット、2010年前半はスマートフォン、2010年代後半はシェアリングエコノミーやAIといった要素を掛け合わせてみることで、それっぽいアイデアが生み出せますので、世の中のトレンドは把握しておきましょう。

四則演算アイデア法で説明できる世の中のヒット商品

カップヌードルだから使えたんじゃないかって思われる方もいるかも知れませんので、他のヒット商品・サービスについてもリストアップしてみます。

パッと目についたものを挙げてみました。

スマートフォン

今や誰もが持っているスマートフォン。

これは携帯電話にパソコンやカメラ、音楽プレイヤー、ゲームなどの要素を掛け算したことによって生み出された商品です。これだけ多くの機能を一つにまとめるためには相当な技術力とデザイン力が必要になるため、アイデアを実現するハードルは相当なものですが、商品は四則演算で説明ができます。

ちなみにスマートフォンのベースになっている携帯電話は、据え置き電話の電話線と電源を割り算すれば生み出すことができます(こちらも技術力が必要ですが)。

twitter

わたしも毎日利用しているtwitter。

元々、登場してきた時は「ミニブログ」なんて呼ばれていましたが、ブログから文字数を引き算したことで説明ができます。

新しいアイデアを考える時は、足し算や掛け算で考えがちですが、要素を減らす、取り除くことでもヒットサービスを生み出すことはできます。

逆に機能を付け加えすぎてカオスになっているのが、テレビのリモコンです。なんでもかんでも要素を増やすことがよいというわけではありません。

リラックマ

最後は私が大好きなリラックマ。癒しを与えてくれます。

これはクマにリラックスという要素を掛け合わせたことで生み出されています。他にもクマの凶暴性を割り算しているかもしれません。

コリラックマはリラックマの大きさを引き算することで生み出すことができます。

おそらく、そんな風に考えて生み出されたキャラクターではないと思いますが、四則演算でも説明できるということで(笑)

まとめ

「四則演算」で画期的なアイデアを生み出すはいかがでしたか?

まとめるとこんな感じです。

  • 四則演算でアイデアを出す
    • 足し算→ベースの要素を増やす
    • 引き算→ベースの要素を減らす
    • 掛け算→新たな要素を掛け合わせる
    • 割り算→ベースの要素を取り除く
  • 世の中のヒット商品も四則演算で説明可能

ちなみに四則演算アイデア法は万能ではありません。

無からアイデアを生み出すのは苦手です。例えば「インターネット」は私には説明できませんでした(もし、説明できる方がいたら、コメント欄で教えてください!)。

しかし、世の中のアイデアで完全な無から生み出されたものはほとんどありません。発明品を考えているわけではないのであれば、十分に使える手法なので使ってみてください。

使いこなすようにする勉強法として、世の中のヒットしている商品を「四則演算」で考えてみると定着させることができるのでおすすめです。

そして、このブログのコメント欄に世の中のヒット商品を四則演算で分解してみた結果を書いてアウトプットしてもらえるとうれしいです。

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